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【暗殺教室】君が好きになるまで

第2章 持続性スリープ


『…………へぇ、そんなんで、嫌いになっちゃうんだ』

『そんなん……って』


私にとっては大切なことだ


そんなことされて、言い広められたら……

瞳を伏せてその言い広められた後を考える


恐怖……しかない


『それってさ、人が変わるごとに人を変えて、その人にとって一番いい人になってない?』

『……………………』

『人に嫌われないように、その人に合わせて、自分を順応させていく…………器用だね』

『っ……!』


私のなかでその時止めていた何かが外れて、一気に手を振り上げた


『…………』


だけど、それを降り下ろすことはしなかった。できなかった

それをしたら、私は認めることになるから


ゆっくりと、振り上げた手を下ろし……止まる


『……そこまで感情を操作できてるんだから、そりゃ器用なわけだ』

『…………は、脅しですか。口より先に手なんて、貴方みたいなことしない』

『随分と毒づいてきたね。安心しなよ、俺はあんたに手はあげない』

『紳士的……それとも、私が怖いから今から押さえ付けとくつもりなのか』

『あぁ……喧嘩売ってんのね』


私はカルマが私のことを嫌いになったのはここら辺だと思う

私は言わずのながらここだけど……

私の性格が、態度が……嫌いだったんだと思う




「……それは結局自分の客観だから、カルマが本当に私のどこを嫌いかなんて知らないけど」

「……そっか」




渚にはあんまり好ましくない話だったな……

私が話すと全部彼が悪く聞こえる

それもそうか、私は彼に嫌われてる理由を知らないのだから


「夢にも出てくるなんて……とんだでしゃばりだよね。起きてても、寝てても、考えなきゃいけないなんて」

「夢?」

「私の悪夢、それから私の償い。なにもしてあげれなかったんだよ。カルマが一番辛いときに」


ざまぁみろ、だなんて思えなかった



あんな目をさせてしまったんだから



「あんなの見るくらいなら、私はカルマにずっと嫌われてた方がましだよ」

どんな暴言でも、あれよりは耐えられる


「……間宮さんは、その悪夢のせいで寝れないの?」

「そうなるのかもね」

「いつから?」


その問いに、一歩止まって答えた







「カルマの停学とE組行きが決まったときから」
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