第10章 未来的アナザーエンド
『っ?』
流れるように溢れた言葉に
その時の自分は驚いた
自覚していたつもりも
隠していたつもりもなかった感情
今となってみれば
ただあれは
溜めに溜めたものが
口から溢れてしまっただけだった
『……カルマ君は、間宮さんが好きなのでしょう?先程も、ただ好きでいてくれたらそれでいいと、言っていました』
『………………』
『先生はね、思うのです。間宮さんも、カルマ君のことが好きだと』
『……それはさっき聞いたよ。本人から』
一番、好きだって
でもそれは……
『殺せんせーは、雪乃のさっきのが本気で俺のことを好きだっていってると思ってるの?冗談だろ?俺はトラウマになるほどこいつに酷いことをしたんだよ?』
『そんなことありません。忘れましたか?間宮さんは、"カルマ君には嘘をつかない"んですよ』
『!』
『よく、考えてみてください』
そこからは早かった
俺自身がその感情を認めることも
半信半疑だった殺せんせーの言葉を思い出して
心を知ろうとリゾートの時に考え出した答えも
好きになったから、好きと認めたら
早かった
こうやって今
彼女と一緒にいられるのも
先生のお陰だと思う
陰で繋ぎ会わせて
助言をしてくれたから
「とんだ世話好きタコだねぇ」