第9章 好きになるまでカウントダウン
「ただ、あのゴシップタコは腹立つよねぇ……」
「うっわ……あんなところに居たの」
ゴシップってレベルじゃねぇ……
「その辺は任せて。茅野ちゃん、例のやつ持ってきてくれた?」
「うん、持ってきたけど」
「それがあればあのタコの動きは封じれるはず」
殺せんせーというゴシップの対処も完了し
茅野ちゃんにとってのベストコンディションを確保したところで、私たちは二人の経過を見守ることになった
最終的には
茅野ちゃんは最高の笑顔で渚を見送るようなことになったが……
それが彼女にとってのベストならば
私たちが横から水差しを入れるようなことではないと思う
「あーぁ、健気だねぇ……あんなに健気じゃ、私が横取りできないじゃん……」
「?……中村ちゃん?」
「なんでもなーい、それより雪乃とカルマペアはどうなってるのかしら?」
「は?」
「え?」
突然振られたそれに二人で疑問符をあげる
「とぼけるなよー。このE組唯一の公認カップルのバレンタインほど美味しいものは無いんだー!」
「え、わ、まっ、待って中村ちゃん!くすぐっ、たい……あはは!」
「ほらほら、早くいっちゃえよー」
言うも何も
これだけくすぐられてたら言葉もでない
やっと解放してもらえた頃には笑いすぎで息が上がってしまっていた