• テキストサイズ

【暗殺教室】君が好きになるまで

第8章 期待値アンサー


「おいお前ら、高校どこ行くんだ?」

「ちょっとレベル下げて余裕あるとこ行くわ」

「殺せんせーが高三の基礎まで教えてくれたからな。高校生活は技術のスキルアップに専念だ」


帰り、各々が進路についての話をする


「私たちは結構無理するよ」

「『マスコミ志望にはやはり学歴もほしいですねぇ』って言われたし」


その会話を垣間聞きしながら、私はほぼいつものメンバーの方へ耳を向ける


「カルマはどこの高校へ?」

「んー、俺は椚ヶ丘に残るわ」

「え!?カルマ君ならもっと上の学校行けるのに!?」

「わざわざ外部受験で入り直すのかよ!?」


驚きの声を表す二人に

本人は悪戯っ子のように明るく話す


「本校舎の連中の気持ちになってみ?追い出したはずのやつが戻ってきて自分達の上にたたれるんだよ?雑魚どもの屈辱的な面を後三年も拝めるなんて最高じゃね?」

「良い性格だね……」


本当にゲスい……

でも、椚ヶ丘に残るんだ

それならやっぱり……浅野くんとの勝負がしたいんだな

サシでのタイマンなら、あの人が適役だ



……カルマも、渚も

茅野ちゃんも杉野くんも奥田ちゃんも……

皆、それぞれに決意を固めて行くんだ

自分の意思で


「………………」


私だけ、恐怖を感じてる

一人にじゃない

久しぶりに再会したときの

変化に



「間宮は?」

「…………え……」



そんな考えを引き剥がすように

杉野くんの声で現実に戻される

私があまりにも喋らなかったのに違和感を感じたのか

それとも、ただただ興味なのか


「どの学校に行くんだ?」

「え、と…………私は……」

「杉野、それは……」


何を悟ったのか

何故か渚が庇うようにした

……ダメだ

こんなんじゃ

結局は皆に言わなきゃいけないことなんだ
/ 262ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp