第8章 期待値アンサー
私は隠してたもう一本を出し、仕掛ける
処理、出来ないくらいの
皆の型で……
「っ」
予想がしにくい攻撃はカルマでも辛い
体力が持つうちにやらないと……
「これで…………」
仕留め……
「……ゲームオーバーだよ。雪乃」
「!?」
ガッ!
ドサッ!
低い確立とした声が耳に聞こえると
右腕が捕まれ、地面に押さえつけられる
すかさず刻まれたナイフの感触に
私は勝負の敗けを確信した
「っ、痛い……カルマ」
「あ、ごめん」
痛みを訴える私の言葉に、押さえついていた手を解放する
解放された腕をさすりながら起き上がった私は彼に問う
「なんで対応できたの」
だめだな
こういうのの後だと、擬音ってつけれない
それをわかってか
理解してくれた彼は返す
「最後、俺の型でやったのがだめだったんだよ。一番長い時間見てたから……慣れてたんだろうけど」
「……そっか。あーあ……負けちゃった」
「お疲れさま」
労いの言葉に微笑む
「頑張ってね。カルマなら出来るよ」
「ほんと、どっちの味方なんだか」
「みんな」
「はいはい」