第7章 告白コンプリート&キャプチャー
え、
いつもと違う雰囲気に
私の動きが止まる
いつもそうだけど
カルマは逆に動く
用意した道具を
私の前に広げながら
「雪乃はミルフィーユが好きで……泳げなくて……お人好しで」
一段一段、ゆっくりと語る
「人を捉えることしか出来なくて……見るのが苦手…………それは踏み込むのが怖いからで……人の変化がなにより怖い」
あったはずの距離がなくなり始めていて
踏み込んでいく
「抱き締められても、手を繋がれても……平気。だけど、膝枕は赤くなっちゃって……しかもそれは俺だけで……」
それは……攻略が
終わったことを……意味していて
「キス、すると……わからなくなっちゃって、静止画みたいに止まって。次の日、思い出してまた赤くなる。あぁ、あと……喉、撫でられるのも、苦手だったね」
この言葉たちは
私への回答なんだ
「怯んだり、赤くなったり……隠せなくなると目を会わせなくなる。泣いてるときは甘えが入って、幼くて……親友だから居場所にしてくれてて、俺には嘘つかなくて、嫌われたくなくて……なにより」
最後の……一段だ
ここまでの回答で
間違ってるところなんてない
でも私にはまだ……ある
トリガーが……
「……俺が、好き。なんでしょ」
「な……」
なんで、私の……それ
知ってるの