第6章 心理的ザ リーズン
自販機で飲み物を買っていると、見知った顔
「浅野……くん」
「久しぶりだな」
えっと、なんかしたっけ
記憶をさ迷うが、特に思い当たる節がない
カルマを見上げると知らない、と言いたげに首を降られた
「なんか……しましたっけ」
「してないからだ。一学期期末テスト、休んで受けてないだろう?」
「あぁ……」
そういえばそうだった
再試受けないとなぁ
どうせうちの学校はテストの成績で結構決まるところあるし
「規則に従い、本校舎で受けてもらう。僕はその送迎みたいなものだ」
「忙しいねぇ……他の連中だと頼りないわけだ」
「あはは……カルマ、私が大変になるから煽らない」
くどくど文句言われるに決まってる
「今日から、だよね。ていうか、今日全部終わらせる……っていうのは可能?」
「もちろんだ。まぁ、勉強が足りてるのかは知らないが」
「一言多いなぁ……大丈夫。平均点くらいなら取るよ」
休んだ分があるから上位は端から狙ってないし
「というわけで、カルマ。先生によろしく。今日は一日本校舎に行ってくるよ」
「りょーかい。あと、何度も言うけど……」
「わかってる。無理しない、限度感じたらやめるよ。これ以上休みたくないし」
手を振って、私はカルマと別れた