第5章 重要性プレイス
「だ、からっ…………」
「雪乃、聞いて。弱くても、誰も雪乃を見捨てたりしないよ」
「……え」
「帰っておいで。雪乃は、弱くても、強くても……俺の友達だし、親友だし、なにより…………」
何かあっても、俺が助けてあげるから
「感謝なんて要らないよ。ただ、俺を好きでいてくれたなら、それで十分だから。なめすぎなんだよ。いつも。か弱い女の子でも”演じて”なよ」
あぁ……そうか
「……うん、わかった」
私の居場所は……”ここ”だ
私が私であるために必要な本来の場所は……ここだ
「好きだよ……皆。カルマ、ごめんね。一番、好きだよ」
所有すればするほど、とらわれてしまうのです。より少なく所有すれば、より自由でいられます
居場所があれば、私は自由になれる
弱さなんて、隠さなくていいんだ
「好きだよ。私を、助けて」
こんな強さ、要らない
「殺せんせー、今なら……抜けるでしょ?」
「はい!任せてください!」
この人の腕の中に要れるなら、私は……弱くてもいいや
「……ただいま…………カルマ」
「おかえり……雪乃」