第5章 重要性プレイス
「!……カルマ君」
「せんせー、雪乃は体調不良で休みじゃないんだよね?」
「………………」
率直に、直球で質問を投げ掛ける
それへの返答は無言、のみだったが……
「……やっぱ、なにか別で休みなんだ」
それだけで、十分理解できた
烏間先生も、俺が理解したことに理解して……険しい表情を俺に向けた
「赤羽くん、君は間宮さんと仲が良かったな」
「良いかは知らないけど……心配くらいするよ」
「大変言いにくいことなのですが…………間宮さんは」
「!」
先生の言葉を聞いた瞬間、俺は、頭から次への行動が飛んでいた
何を言った
今のは冗談だろ……?
「……なんで、」
「……わかりません。なにも」
「っ」
ガン!
壁を殴った俺に、文句をつける奴は居なかった
血の滲んだ手は、容赦なく壁に打ち付けられてる
……雪乃、友達とか、親友とか……そういう関係……とか、関係なく
流石に……限界
『間宮さんは、今現在……何者かに誘拐されてるんです』