第5章 重要性プレイス
テストも始まるというのに、隣の隣人は来ない
「間宮さんはお休みで…………」
「……………………」
休み?
いや確かに休みだろう
実質、この場所に彼女は居ない
けど……体調不良の休みじゃない
平静を装ってるけど、先生は休み時間になるとすぐに居なくなる
場所も伝えずに
プルルルル……
【ただいま、電話に出ることができません。ピーっと鳴りましたらーーー】
「…………ちっ……」
電話も出ないし、家に行ってもあいつの両親は仕事だから雪乃が出てこない限り留守だ
……あの日、あの後…………何があった
本当に、ただの休みなら……良いんだけど
「…………んなわけ、ないよな」
スマホの電源を落とし、そう呟いて職員室の前に立つ
知ってるはず、雪乃が休んでる理由
俺には関係ないかもしれないけど
雪乃の管轄は俺だ
ゲームは……相手が居ないとできない
俺は閉じた瞼を開けて、その扉も開けた