第2章 持続性スリープ
幸いと言って良いほど悪夢は見なかったけれど…………今日は一日中先生と彼の攻防戦を見た気がする
最大限に警戒された状態での暗殺はまず不可能に等しい……プラス、苛立ちのせいで彼は人に頼るということをしたがらない
否、元から"頼る"という選択肢でさえ、彼には無いのかもしれない……残ってないのかもしれない
「……放課後…………か」
眠たい瞼を擦り、回りを見渡す
皆帰っちゃったか……まぁ、帰りの会で寝てた私も私なのだけれど…………
授業中に寝たりはしないが、その分休み時間が辛い……
どうにか通常運転に戻さないとな
そんなことを頭の片隅で審議しながら、学校を出る
太陽の眩しさに手をかざし、私は視界を太陽の少ない方へ向けた
「…………!」
向けて正解だったのかもしれない……いつもならすぐ通りすぎるところだった
渚と先生……そして赤羽業…………
私の嫌悪の相手は自分の嫌悪の相手に向けて銃を構え……そのまま
落ちていった
「え…………?」