第2章 持続性スリープ
先生の机上には昨日彼が選んでいた商品……生のタコがナイフに刺された状態で置かれている
比較的早く学校に来る私としては、朝から不快なものを見たような気分だ
「……本当に、先生が嫌いなのね」
「そんなの当たり前じゃん……俺は、それしか考えてないんだから」
互いに瞳を会わせて、向こうは笑い、こちらは睨んだ…………いや、悲しいとか、寂しいとか、弱い感情しか出なさそうだったから睨んだんだ
「本当に、俺のこと嫌いだね」
「…………教えてほしいのなら、言っても良いけど」
「いや、遠慮しとくわ。ていうか、早いんだねぇ……感心するよ」
「眠たいの、寝たいの。だから静かにしててくださいね」
ガタッ……と椅子を開けて机に伏せる
「嘘つけ……本当は俺と話してたくないだけの癖に」
「……違うけど…………」
確かに私は眠いんだ。最近瞼を閉じる回数が増えてきたし……家だとあの夢を見そうで怖いし
でも、この人の隣の方がもっとその夢をぶり返しそうで怖いな
そんなことを思いながら……私は眠りに入った