第4章 真似っこミステリー
それから、その裂き入った風が関係までもを遮断するように……私たちは互いに離れつつあった
訂正
本来の、皆と同じような距離感になった、の方が正しいだろう
丸一日会話をしないときもあれば、ペア学習でペアを組んだりして一緒に行動するときもある
けれど、球技大会が近づくにつれて、前者型の関係でいる方が多くなった
そんな日、帰りの支度をしていると声をかけられる
「雪乃!今日皆でケーキ食べに行くんだぁー♪一緒に行こうよ!」
「倉橋ちゃん……良いの?明日球技大会なのに」
「良いの良いの。雪乃は堅苦しいなぁ」
「中村ちゃんは軽すぎるんだよ……」
でもまぁ甘いものは好きだし、今日は特に予定がないから良いか
「それでどこ行くの?」
「駅前のスイーツ展、茅野が教えてくれたのよ」
「原さんもおすすめしてたよねー」
「さすが……」
私はいつものところで甘いものも大抵食べるから、あんまり駅前とか寄ったことなかったっけ
この機会に知るのも良いね
荷物をもって、私は急かされるように駅前へ向かった