第3章 正夢リヴァイバル
あの後、私たちはあそから近い私の家に一時帰宅した
お互いに髪の毛がびっしょり濡れてて、なんとも嬉しいとは言えないお揃いだ
幸いにも母も父も仕事なので、色々とめんどうな説明はしなくて良さそうだった
家に着くと、私は急いでお風呂場からタオルを持ってくる
「びしょびしょ……お風呂上がりみたいだね」
「こりゃ随分と寒い風呂だわ」
「ドライヤーいる?」
「良いよ、大丈夫」
そんな話をしながら、ちょっと背伸びしてカルマの頭をタオルで拭く
……そっか、男子は髪短いからタオルでも粗方乾くんだ
私も切ろっかな……
「風邪、引かないでよ」
「引かないよ。どっかの誰かと違って」
「風邪じゃないもん。熱だけ」
「どうだかね……」
拭いている私の手に手を重ねて、タオルを外すと
私の頭に移動させた
「さんきゅー雪乃。自分乾かしておいで、手が冷たくなってる」
「カルマはどうするの」
「帰るよ。普通に明日も学校だし」
「大丈夫?暗いけど、送ってこうか」
「平気だよ、つーか……前もそうだけど雪乃って地味に男子、俺のことなめてるよね。それって通常男子が女子に言うもんでしょ」
そうかな、そうでもないと思うんだけど
ただ、思ったことを口にしただけだから、よくわからない
首をかしげていると、当の本人はおかしそうに微笑していた
「知らないけど。主に貴方だから心配してるんですが…………喧嘩が主原因で」
「それたぶん雪乃が付いてきてても変わらないと思う。どっちにしろ逃げるし」
「ならいいか。気を付けて」
「また明日」
「うん」