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あーるじゅうはち Ⅱ

第20章 現場と決意




「あの……
私、芸能界に入りたいです!」

あの熱い視線が飛び交う中、朗らかに、セクシーに笑う女優さん。
何をするにも格好がついて、何をしていても可愛い彼女達。
それは、凡人の私には縁のない煌びやかな世界。

きっと、中身はどろどろしたものかもしれない。
足の引っ張り合うような腹のさぐり合いかもしれない。

それを覚悟して…私は女優になりたい!


「…やっぱり」

吉井さんがニヤニヤと笑みをはりつけて言う。

「え?」

「言いにくいんですけど、作戦だったんです。
…きっと言葉で言ってもあなたには伝わらないと思ったので。
現場の…しかも神崎ヒロキの撮影を見れば意見が変わるかなぁと思ってね。

私の読み、当たりましたね」

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