第18章 モデルのお誘い
「え、でも……」
深琴「だってその薬。
シないとダメなんでしょう?」
「………」
深琴「さん」
「深琴くん……でも」
その続きを言おうとすると手で唇を覆われる。
深琴「お願いします、さん」
その顔は、なんだか切なくて。
「わ、かった……」
思わず言葉が口から滑り落ちた。
深琴「ありがとうございます。
じゃあ僕もうかえるんで」
深琴くんはふんわりと笑うと、一度私を抱きしめベッドから離れた。
そのぬくもりが心地よい。
「うん、またね」
パタン、という無機質なドアの閉会音を聞きながらまた私は意識を手放した。