第16章 朝と深琴 *
私は慌てて深琴くんの腕から逃れようと抵抗するけど、それは無意味だった。
深琴「ちょ、なんで逃げるんですか」
再びぐい、と抱きしめられる私の身体。
「ひゃっ…!」
自分の意思とは反して口から飛び出るその声に私自身が驚く。
急いで手で口を覆うがきっともう手遅れ。
深琴「ひゃって・・・もしかしてさん感じてるの?」
「や、やめッ・・・!」
抗いようのない快感を期待して腰がじんじんする。
それでも私はせめてもの抵抗として否定の言葉を口にするが。
深琴「いや、そんなエロい顔してんのにやめてはないでしょ」
「!?」
突然のキス。
だけど私には何がなんだかわからなくて。