第15章 『 恋愛 』
「まさか私だなんて思ってもみなかったなぁ・・・」
10年間ずっと一緒にいて気が付かなかったんだから、
悠斗も存外奥手だよね。
てか、いつから私を好きでいてくれたんだろ・・・。
「私のどこを・・・」
悠斗は私のどこがいいんだろう。
顔?性格?
顔はないか、私だもん。
そういえば・・・聞いたことなかったな。
悠斗は私のどこを好きになってくれたんだろう…
ふと思う。
私は・・・?
悠斗の、どこが好き?
何かあると文句を言いながらも手を貸してくれる。
怒った時にされるデコピンも、全然痛くなくて。
カッコつけようとして、けれど失敗して階段でこけたりしてたなぁなんて思い出してちょっと思い出し笑いをする。
いつもは何考えてんのか全然読めないのに、
ふと無邪気に笑うその笑顔が年相応で。