第14章 告白の応え
帰り道。
送ろうか?と言ってくれた誠の好意を断り、私はひとりで駅についた。
辺りは既に暗くて改めて冬だなぁ、と思わされた。
マフラーやコートという防寒具を持ってしても寒いのだから気温は何度くらいなんだろう、とぼんやり考える。
その時駅前の信号がぱっと青く切り替わりそれと同時に私は足を踏み出した。
オフィスの窓内や外灯が放つLEDの幻想的な光を目の当たりにしながら信号を進む。
信号を渡り終えるとちょうどその時電話がかかってきた。
着信相手は・・・・。
「?・・・・!」
私は名前を確認するとどこか久しぶりだな、なんて思いながら電話に出た。
「久しぶり!直樹」
そう、相手は一つ年下の直樹だった。