第18章 一歩ずつ【妹尾匡】
菜々海「今の匡さん、なにか変じゃなかったですか?」
静馬「気付きましたか。よくわかりましたね。」
菜々海「インカムから聞こえる息使いが…。匡さん…!」
その時には走り出していた。
匡さんになにかあったんじゃないかって不安になったから。
静馬「怜治様。彼女は素晴らしいです。」
怜治「静馬が言うなんて珍しいね。それだけすごいんだね、彼女。」
匡「(今日の調子、こんなんじゃあきまへんな。静馬さんと菜々海が一緒にいただけでここまで動揺しはるなんて…。)」
菜々海「匡さん!」
匡「!?リレーショナーブースにおったんやないんどすか…。」
菜々海「インカムから聞こえた息使いがいつもと違ってて…。なんかあったんじゃないかって不安になったんです…。」
ふわりと匡さんの香りに包まれた。
匡さんに抱きしめられてる?!
今までの匡さんこんなことしなかったよ!?
本当に今日、調子悪いんじゃ…。
すると、突然ポツリぽつりと話しだした。
静馬さんに嫉妬してしまっていること、私のことを好きでいるということ。