第17章 優秀な兄【黛遊馬】
せっかく2人が来てくれた時も私は部屋の隅にいた。
1人でずっと泣いて遊馬と静馬が帰っちゃうなんてしょっちゅうだった。
でも、あの時からかわったんだよ。
貴方が…。
遊馬が声をかけてくれた時から。
遊馬「菜々海も来いよ!」
菜々海「いかない!」
怜治「菜々海…。」
遊馬「なら!」
そういって君は私の腕を引っ張って外に連れだしたんだよ。
久しぶりに見た空の色はとってもキレイだった。
そっと君の顔を見る。
満面の笑顔で振り向いたんだよ。
その時から、私の一目惚れだったんだ。
遊馬…
ありがとう。
手を引っ張られながら部室へ走ってる時にいつも思い出す。
君と私との最初の出会いを。
菜々海「遊馬!」
遊馬「どうした?」
菜々海「練習でバテないでよ?(笑)」
遊馬「バテねぇよ!」
菜々海「今日のメニューは絶対バテるね。」