第14章 ヤキモチ【黛静馬】
静馬のバカ。
静馬「危ないでしょう!どうしてあそこでおにごっこなんてしたんですか!」
菜々海「…だって。」
静馬「だってじゃありません!怪我をしたらどうする気です?貴方は西星スト部になくてはならない存在なんですよ?もちろん、千代松もです。」
万太郎「おしず。そんな怒らないであげてほしいにゃ。」
静馬「どうしてですか!まだ、1、2年がいないからよかったものの。」
静馬が本気で怒ってる。
心配してくれたのかな?
でも、いつも怜治のそばにいるじゃん。
仕事柄しょうが無いと思う。
それに、クラスも違う。
会えるのは部活の時間とたまに共演する番組撮影だけ…。
あとは奇跡の休み。
私は静馬に名前呼んで欲しいし、そばにいて欲しいのにさ。
だから、こういうふうにアピールしちゃうんだよ!
ヤキモチだけじゃないワガママでもあるんだ。
わかってる。
視界が歪む…。
静馬「菜々海。泣かないでください。」
菜々海「うっ。ひっく、ご、ごめんなざい…。」
優しい匂い。
これ、静馬の匂いだ。
顔を上げる。
静馬の笑った顔があった。