第1章 元気っ子 【八神陸】
陸くんのお兄さん…巴さんはストライドが大好きでって…。
陸くんは嬉しそうにでも、寂しく悲しげな表情をしながら話してくれたことがあった。
陸くんの中で巴さんという存在はとても大きなもの。
だから、越えたいとも思う。
でも、越えられないんだっていう諦めみたいなのがあったらしいんだけど、今は吹っ切れたみたい。
今は『自分のために、チームのために走るんだっ!』って笑顔言ってくれた。
それが、私が初めて陸くんたちの試合をみたあとこと。
初めて見た陸くんたちの試合。
みんながすごくキラキラして楽しそうだった。
陸くんがものすごくいきいきしてたのがわかったもん。
試合が終わったあと、みんなで奈々ちゃんのおじさんがやってるカフェのピリカっていうお店で祝勝会をやった。
部員じゃない私がいない方がいいのかなと思って帰ろうとしたとき、陸くんの手が私の手と繋がれた。
菜々海「陸くん?」
陸「菜々海も一緒にピリカ行こう!試合観に来てくれたんだからさ!ねっ?」
菜々海「でも…。」
穂積「りっくん?その子、よく部活に来てお手伝いしてくれる子だよね?」
門脇「櫻田氏ですぞ。小日向氏。」