第6章 頑張り屋【門脇歩】
穂積はそれがイヤなんだと思う。
でもね、歩だって負けてないよ。
それに、スト部の1人だってことはかわりないんだから!
それから、笑顔になった穂積と別れた。
2人だけの帰り道。
いつも通りの帰り道なんだけど、歩が喋らない。
お調子者の歩。
文化部なのにスト部に入ってキツイ練習も頑張ってやって、恭介先輩の代わりを頑張って。
どんな時でも諦めなかった。
穂積のため、スト部のために走った。
頑張って、走ってそれでもダメなときがある。
なら、さらに頑張って練習すればいい。
頑張り屋な歩。
隣で歩くキミのことをずっと見てきた。
そっと、手を繫ぐ。
菜々海「歩!」
歩「どうした?!」
菜々海「頑張ってね!文化部の中で最速の男!」
歩「そうですな。吾輩は文化部最速の男でごさる!」
菜々海「そのいきでござるぞ、門脇氏!」
歩「ありがとう。菜々海。」
菜々海「私ね、歩が頑張ってるの見て頑張ろうって思うんだよね!」
歩「そっか。」
菜々海「お互いが頑張ればそれが原動力になるだよ!」