第26章 * 嫉妬 【藤原尊】
…え?この足音…。
勢いよく開かれた扉。
貴「尊…。」
尊「菜々海っ。」
尊が腕を掴む。
そして、そのまま引っ張られるようにスト部の部室へ…というか畳のところになげられた。
体勢を戻し尊の行動をみる。
鍵をしめたあとこちらへ向かってきた。
貴「た、ける…。」
背中に伝わる衝撃は押し倒されたことを意味する。
そして、近づく彼の顔。
唇に触れるぬくもり。
少しして唇が離れる。
尊「菜々海…。」
もう一度触れ合う唇。
唇の隙間からぬるりと舌が侵入してくる。
少し…機嫌の悪い時の尊キスはねちっこい。
絡み合う舌の動きに合わせて水音が耳に響く。
酸素が足りずにクラクラしてくる。
やっと離れた唇。
飲みこみきれなかっただ液が口の端からつたう。