第23章 * 君のそばに…【久我恭介】
前にもこんな事があった。
その時は部の復活をかけた試合だったね。
私はもうストライドには関わらないって決めたのに!
でも、一度だけ許して…。
貴「…わかりました。」
恭「菜々海、ありがとう。」
貴「別に恭介のためじゃないし。…あっ。」
ヒ「いくぞ。」
恭「あぁ。」
貴「もう…。仕方ない。」
あぁ、この感じ懐かしい。
リレーションブースに行き、深呼吸。
インカムをセットし奈々ちゃんと握手する。
そして、タブレットを見る。
インカム越しに聞こえる恭介とヒースの声。
これは腹をくくるしかないか。
今回は1、2年が勝てば私はスト部には入部しない。
逆に3年が勝てばスト部に入部する。
陸「(支倉先輩すごい集中してる。前にも支倉先輩と走ったな…。)」
ヒ「今回は本気で走るからな。」
陸「望むところです。」
スタートの合図が鳴る。
今回の勝負は3対2。
穂積、陸、尊VS恭介、ヒースだ。
恭介とヒースの負担を減らすためコースの全長は約900m。