第1章 ~第一章~その後の二人
―プリンセスside―
(アラン、どこに行ったんだろう…)
そう思い、廊下をキョロキョロしながら歩いていると勢いよく誰かとぶつかった
??「おっと…」
「きゃっ…ごめんなさい」
謝りながら恐る恐る目を開けると、そこには私が探し求めていた人がいた
「アランっ…!!部屋に行ったら、いなかったから怒って先に行っちゃったのかと思って探したよ!!」
アランと会えたことに安堵して思わず笑みが溢れると、アランにおでこを軽く叩かれた。
「痛っ…何するの…!?」
アラン「何するのじゃねえよ、お前、ぼーっとしてまた誰かにぶつかって怪我でもしたらどうすんだよ」
そう言ってアランはため息をつきながら私を見下ろした。
「もしかして…私のこと心配してくれたの…?」
そう尋ねると頬を赤く染めたアランは少し眉を寄せた。
アラン「あぁ…、ったく、本当に世話のやける奴だな」
アラン「…でも仕方ねえからユヅキのことは俺が守ってやるよ」
そう言ってアランは優しく微笑んだ。
それを見て僅かに頬を染めた私の頭を、アランはポンポンと優しく撫でてくれた。
アラン「じゃあ、用意できたなら行くぞ」
そう言って、優しく手を繋いでくれた彼の少し後ろを私も並んで歩いた