【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第7章 2次試験・後編
「大丈夫?身体」
「ええ、今はまだ」
超即効性といえど、完全に効くまでには多少の時間がある。
この間に解毒剤を服用するのが懸命だけど、果たしてそれが効くだろうか。
問題はそこだ。
「辛かったら無理せず言ってね」
「問題ありません」
毒薬ならば耐性はあったが、こういう系のものは全く耐性がない。
身体のことはなるべく考えないようにし、クロロさんの戦いを見つめる。
「良い体捌(タイサバ)きですね」
「そうだね」
シャルが相槌を打ったところでちょうど決着がついたようぁ。
「お疲れ、団長」
人体の急所である頸動脈にペンが垂直に刺さっている。
「手応えがなかったな」
「団長が相手じゃ仕方ないよ」
「リアの身体は大丈夫か?」
「少し火照っている程度なので特に問題はありません」
本当はかなり熱が籠って来てて辛いけど。
人前で弱音を吐く訳にはいかない。
なんとか隙を見計らって解毒剤を飲んで置こう。