【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第18章 自覚と無自覚
少し考えてから口を開く。
「…居ませんよ。
そんな人を、これから先作る予定もありません」
遠回しにフラれたなぁ、俺。
これはこれで傷つくかも。
「リアは少なからずシャルのこと意識してると思ってたのに。
残念ね」
と、声を潜めて告げた。
「それより、いつ起きたの?」
まさかとは思うけど聞かれてないよね、と内心冷や汗を流す。
「ほんの少し前ですよ。
イトがここに来た時ぐらいですかね」
「そっか」
なら良かった。
聞かれてたらなんとなく気まずいし。
「あ、そうだリア」
ゴソゴソとポケットの中から、とある小瓶を取り出す。
「これって本物かどうか分かる?」
「見た目はそっくりですね、私の薬に。
これをどこで?」
早々手に入るものじゃないし。