【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第2章 試しの門
「私の専門は調合ですよ。
腕力は必要ありません」
ムダに腕力が強ければ繊細な作業が難しくなるだけだ。
扉はすぐに閉まってしまう為、素早く入ると手についた汚れを払った。
「減らず口は達者のようだな。
オレはミケのところへ行く」
そう言うと草むらの方へと消えて行ったイト。
イトの姿が完全に消えるのを見届けると、歩みを進めた。
しばらくすると安全に森を抜けることが出来た。
「出て行きなさい。
あなたが居る場所は私有地よ。
断りなく立ち入ることはまかり通らないの」
色黒でドレッドヘアが特徴的な、杖を持った女の子が強い口調で言い放った。
「私は依頼を受けてここへ訪れた者です。
確認してくだされば分かります」
怖じ気づくことなく冷静に告げる。