【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第2章 試しの門
「なぁ、オレはミケと居ても良いか?
なんかあいつらとは馴染めなくてだな」
イトも獣の部類に入るからか、人間というものがあまり好きではない。
同じく獣であるミケとは馬が合うようだ。
「ええ、良いですよ」
自分の仕事は自分1人でこなさなくては。
宿を出る前に今から訪ねる、という旨のメールを送った。
山の中へ入り、入り組んだ道を進んで行く。
「相も変わらず巨大だな」
イトが感嘆の声を漏らすのも無理はない。
試しの門と呼ばれる巨大な門は見上げる程に大きく、そして重い。
その扉に両手をつき、力を込める。
ギィォォォン…という鈍い音がして門が開いた。
この扉は1の扉だけで片方2トン、両方合わせて4トンある。
数を重ねるごとに前の扉の倍の重さだ。
1の扉は4トン、2の扉は8トン、3の扉は16トンという風に。
「1の扉か…。
やれやれ、相変わらず腕力は弱いな。リア」
情けない、という風にかぶりを振った。