【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第18章 自覚と無自覚
「あ、くれぐれもこれオフレコね。
あっちはまだ惚れてすらいない訳だから」
「あ、おう」
「おはよう、2人共。
フィンクス珍しく今日は早いのね」
「おはよう、パクノダ」
「珍しくは余計だっつの」
特別なことがない限りは時間通りに起きるパク。
「男2人で一体なんの話かしら?」
「別に大したことじゃないよ」
「そう、まぁいいわ」
深く追求されたらどうしよう、とか思ってたけどそれは杞憂に終わった。
「なぁ、パクはあいつの記憶読んだんだろ?
何があったんだ?」
「それは言えないわ。
いくら団員にでも、ね。
プライバシーもあるし、何よりリアの問題だもの。
私が勝手に話して良いものじゃないのよ」
「フィンクスが他人の過去に興味を示すなんて珍しいね」
「そりゃァ、あのオーラ見たらな。
暗いっつーか重いっつーか、禍々しさとは違う怖さがあるっつーか」
「フィンクスから怖いって単語を聞く日が来るとは思ってもみなかったや」