【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第18章 自覚と無自覚
「大人っていうか、慣れてる方が楽だっただけで…」
大した理由じゃない。
1夜限りの付き合いってのがほとんどだから、割り切れる人を感覚的に選んでただけ。
そうしたらいつの間にか、そういうカテゴリーが多くなってたって話だし。
実際本気で誰かを好きになったのなんて、覚えてないぐらい昔だし。
1人2人居るかどうかだ。
「それに、案外童顔なだけかもしれないよ?
見た目だけじゃ判断出来ないと思うけど」
「まァな」
「どこに惹かれたかは正直分かんないってのが本音。
容姿なのか、雰囲気なのか、あの目なのか。
最初から目が離せなかったっていうか、気がついたら俺の中に居るんだ」
「そーゆーのを一目惚れって言うんじゃねェの?」
「え?」
一目惚れ…?
「あ、そうかも」
言われてみれば確かに。
「でもなんか悔しい」
「んでだよ」
「フィンクスに気づかされる日が来るなんてなー」
「おい!」