第15章 役割

ヒソカ、というのがあの彼の名前なのだろう。


「改めて言うが俺は蜘蛛の頭だ。

頭の命令は絶対だが頭の命を優先させる必要はない。

優先すべきは個人ではなく蜘蛛だ。

それだけは忘れるな」


暗く重みのある言葉。


「重ね重ね言うがシズクやパクノダ、コルトピ、リアの能力はレアだ。

蜘蛛としても失う訳にはいかない。

分かるな？」


守られるということか。


「そしてリアは番号なき団員として受け入れる。

蜘蛛の中心、心臓になれ」


心臓…？


「頭を失った際はお前が頭を継げ」


‼︎


「俺はそういうつもりで仲間に引き入れた」


衝撃的なクロロさんの言葉に思わず耳を疑った。


しばらく、口を動かすことさえも出来なかった。


私が心臓…？


頭を継ぐ…？


「ちょ、団長。

いくらなんでも急過ぎねェか？

俺らこいつの実力も何も知らねェんだ」


こいつ、か。


フィンクスさんが1番に異議を唱えた。