【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第14章 得意なこと
「頼まれたの半分、興味半分。
そういったことにしておいてください」
いつもはされる側だからする側の気持ちも味わってみたい、そう思っただけだ。
本格的なことをするよりも薬を使った方が安全だし労力も少なく、処理にも困らない。
「訳ありか」
フェイタンさんはそれ以降追求して来なかった。
「あ、私少し出かけて来ても良いですか?」
携帯で時計を確認すると指定時間の少し前だった。
「昨日言ってたやつ?」
「はい」
「良いと思うよ。
けど何かあったら連絡してね」
「はい、では」
そう言うとアジトをあとにした。
あのメールの差出人はシルバさんだった。
日時だけ書かれていて、肝心の内容は一切書かれていなかった。
盗み見られたら困るからなのか、単に書き忘れただけなのかは分からないけど。
ククルーマウンテンの中へ入って行くと大きな門の前に人影があった。
腰まではあろう長い黒髪に独特な服装、そして丸い瞳。