【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第12章 蜘蛛へようこそ
「もういいわ。
変なこと聞いてごめんなさいね。
私はパクノダ、パクって呼んでも構わないわ。
あなたと同じ特質系で、対象者に触れることで限定した記憶を引き出す能力よ。
仲良くしてちょうだい」
スーツを着こなしたグラマーな女性が、大人な笑みを浮かべた。
「記憶を…!」
読まれたのか。
「安心して。
あなたの過去を勝手に話す程デリカシーがない訳じゃないわ」
「…助かります」
「ま。
アタシは知られても問題ないしね。
名前はマチ、変化系でオーラを糸に変える。
変なピエロに捕まらないことだね、あんた綺麗だし」
桃色の髪を高く結ったカッコイイ女性が、最後に意味深なことを言った。
「あ、そういえばヒソカ居ないね。
どうしたの?」
「どうせいつものサボリだろ、あいつのことだから」
シャルの問いにマチさんが答えた。
「マチ、ダメ元でもう1回呼んで貰える?」
「いいよ」