第2章 風邪っぴきさん
「はぁ!?どういうことだよ!?」
「まぁ〜…チョロ松兄さんを傷つけずに言うなら………不味かった!!!」
「いや!!傷ついてるけど!?もっとオブラートに包めないの!?」
トド松以外のおそ松、カラ松もトド松に同意するように、うんうんと頷いている。
「チョロちゃん、何入れたの?」
私は気になっていたことを聞いてみることにした。先程、台所で見た残っていたお粥…なんか、甘い香りがしたし、色も…。
「え?栄養があった方がいいと思って、バナナ」
「…うん、バナナを入れるんだったら、バナナそのままをみんなにあげた方がよかったかもね」
どうりで、あの甘い匂い…。そして、時間が経っていたのか、バナナ特有のあの茶色。納得した。
「はぁ!?俺たちにそんなもん食わそうとしてたのか!?鬼か!?」
「鬼ってなんだよ!?善意だわボケ!!」
とりあえず、チョロ松には料理の才能は無いことがわかった。
「後で私が作ってくるから。卵粥でいい?」
「え!?まじで!?作ってくれんの!?」
「お粥さんだけだけどね」
「わっほーい!!!トド松!!ちゃんと写メれよ!?」
「もっちろん!!瑠璃の手作り料理なんて、そうそう食べられないからね!!」
「いや、逆にお粥さんを写真に撮られるとか嫌なんだけど」
大声を張り上げながらピョンピョンしてるおそ松とトド松を見ていると、お粥さんなんて作らなくても大丈夫そうだな、とは思ったけど、一松や十四松にだけ作るとまた文句言われるだろうな、と思ったので作ってあげることにした。