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おそ松さん!6人の幼馴染がいます。

第2章 風邪っぴきさん




「ありがと、じゃあ口開けて?ちょっとずつリンゴ入れてあげるから」

そう言って、一松の口が開いたのを確認して、摩り下ろしたリンゴをスプーンで掬おうとしたら、おそ松が声を張り上げた。

「あー!?なにそれ!?あーんってやつ!?は!?一松ズルくねぇ!?なんなのそれ!?はぁ!?俺にもやってよ!!」

「…一松、起き上がれないぐらいしんどそうでしょ?仕方ないじゃん…。少しでも食べて元気つけてもらわなきゃいけないんだから…」

「俺たち6つ子ですけど!?平等に接してほしいんですけど!?」

ギャーギャーと、おそ松が暴れ出すが、無視をして一松の口へスプーンで掬ったリンゴを滑り込ませた。

「……」

一松の喉を見ると、ちゃんと喉仏が動いていたので、飲み込んでくれたことがわかった。

「ずっるーい!!僕も僕も!!」

「俺にも!!」

「トッティとおそ松はチョロ松にやってもらって」

「はぁ!?僕!?」

「なんでチョロ松兄さん!?兄弟にやってもらっても嬉しくないんだけど!?」

「仕方無ぇなぁ。チョロ松、あーん」

「はぁ!?嫌に決まってんだろ!?」

おそ松は構ってもらいたいだけなのか、チョロ松に口を大きく開けてリンゴを差し出されるのを待っていた。

「一松、もう少しだけあるけど頑張れる?」

「ん…」

元気のあるうるさい奴らは他所に、私は一松にまだ残っているリンゴを食べられるか聞いた。すると、しんどそうだったが私の方を見て頷いてくれたので、また少しずつ一松の口にリンゴを滑り込ませていった。

「瑠璃〜!!僕にも〜僕にも〜!!」

「トッティは元気モリモリでしょ?一人で食べれます。てか、完食してるじゃん!!」

未だ駄々をこねるトド松の手元を見てみると、先程手渡したリンゴの乗せたお皿は、もう何も乗っていなかった。

「だって〜お腹空いてたんだもん」

「だもんじゃねぇよ!!さっき僕がお粥作ってあげただろ!?何で食わなかったんだよ!?」

「いや…あれは食べられないよ」

「うん、俺でさえも無理だったわ」

「フッ…悪いが…ブラザーがせっかく作ってくれたウェットライスとはいえ…ちょっとな…」

カラ松のウェットライスが少し気になってしまったがここはスルー。

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