第1章 ~第一章~幸せな日常
「ジル、いる~?」
そう言って、メイドから呼ばれてしばらく経つが、悪びれる様子もなくレオは食堂へと入った
ジル「全く、夕食のために呼び出してどれだけ経っていると思っているんですか…」
「あぁ、ごめんごめん」
ジル「……ところでユヅキ様は…?」
「かなり疲れが溜まってたみたいでまだ眠ってるよ。…当分起きないんじゃないかな?」
ニヤリと笑いながら応えるレオの様子に、ユヅキが起きてこない理由を察したジルが僅かに眉を寄せた
ジル「…貴方から、プリンセスを休ませるために休みをくれと言っておきながら…貴方が彼女を疲れさせてどうするんですか…」
そう言って呆れて溜め息をつくジルを見て、レオは苦笑いを浮かべた
「うん…俺も最初はそのつもりだったんだけど…ユヅキちゃんが可愛くてつい、ね…」
「まぁそういうわけだから、ユヅキちゃんの分の夕食は、俺が食べ終わったら彼女の部屋へ持って行くよ」
そう言ってレオは一人、夕食を食べるために席へと着いた