第1章 ~第一章~幸せな日常
―レオside―
……すー…すーっ…
(…やっと眠ったみたいだね)
自分の腕の中にいるユヅキの可愛い寝息を聞きながら、レオはふっと頬を綻ばせた。
(本当に無防備なんだから…)
そう思い、レオは苦笑いを浮かべつつもユヅキの頭を優しく撫でた。
(いつ撫でても、ユヅキちゃんの髪はサラサラで気持ちいいな……それに…)
(ユヅキちゃんと一緒に寝ると本当に落ち着く…)
そしてユヅキを抱き締め直してレオもそっと瞼を閉じた。
―――――――…
??「…オっ、起きて!レオ」
(んー…)
少しずつ目を開けると、そこにはレオの顔を覗き込みながら自分を起こすユヅキの姿があった
「おはよう、ユヅキちゃん」
そう言ってレオが笑顔を向けると、ユヅキも笑顔で口を開いた
ユヅキ「おはよう、レオ。さっきメイドさんが私達を起こしに来てくれて、ジルが夕食の時間だから呼んでるって言ってたよ」
そう言って着替えるため、ベッドから降りようとした彼女の腕を引き、レオは優しく自分の胸元へとユヅキを引き寄せた
ユヅキ「…っ、レオ…?」
驚いた表情で自分のことを見つめるユヅキの耳元に、唇を寄せてレオはそっと囁いた。
「ねぇ、ユヅキちゃん…俺、お腹空いちゃった」
ユヅキ「…?うん、それならジルも待ってるみたいだし早く食堂へ行こう?」
そう言ってレオの腕の中から逃げようとしたユヅキを捕まえ、優しく押し倒した彼女の耳元に、レオは甘い声で囁いた
「…俺、夕食の前にユヅキちゃんを食べたいな」
それを聞いて、ユヅキの頬はみるみるうちに赤く染まっていった。