第1章 努力[黒子テツヤ]
…あれ。僕は…何をしていたんだろう?
確か…バスケをしていて…………………
ぼんやりと目を開けると、とても立派なお屋敷のベットの上に寝ていました。
ここは…どこでしょう!?
『気がついたかい?黒子くん』
「え………っ」
声がする方を向いてみると……
なぜか。赤司くんを中心に1軍の1年生がそこにいました。
「えっと…どうして…僕はここに…」
状況が理解できず、不安な気持ちでいっぱいになる。…そして、目についたのは、…全体的に包帯が巻かれた、左腕。
『…意識が戻って安心したよ。本当に良かった…。たまたま通りかかって…。とりあえず、真太郎、主将にも連絡を…』
「主将……………」
どうしよう、この腕のことがみんなにばれているんだ。主将にも…きっと先生たちにも…こんなこと知られたら…僕は………
「っ…はぁ…はっ、ぁ…はあ…!…」
あれ、うまく息ができない。苦しいよ。誰か助けて。お願い。嫌だよ。みんなにばれる。ばれたら?こんなこと、嫌われる。1人は嫌だ。バスケ続けたい。やめたくない。バスケ………………
自分で自分がわからないです………
『おい!?大丈夫か!?テツ!』
テツ…?僕のことでしょうか。
『とにかく、落ち着くのだよ。深呼吸…』
緑の髪の…確か、緑間くんにそう言われ、深く深呼吸をする。…少しは落ち着いてきました。
「すいませんでした………」
『…少しずつ、話せることからでいいから、教えてくれるか?… 頼む…』
泣きそうな顔をした赤司くんが僕にそう言う。
これ以上迷惑かけるべきではないですよね…でも…。
『………少し…2人で話をしてみたい。席を外してもらえるかい?』
「………!!」
赤司くんがそう言うと残りのメンバーは部屋の外に出て行った。…一気に静まり返る部屋。
すると赤司くんが口を開いた。
『実は、君が自傷をしていたこと…知っていたんだ…』
「………!」
嘘。ばれてた。いや、もう大事になってるけど。嫌だ。嫌われる。切りたい。だめ。どうしよう。
『落ち着いて…っ…。でも…その時、何も言えなかった。口出ししない方がいいのかと判断して…辛かったよな。早く気付いてやれなくてすまない…』