第2章 新たな仲間
『………お化けじゃなくて……人だったのか…』
数分たってやっと状況が飲み込めた私は、慌ててあの少年を追った。詳しいことが聴けるかもしれない。
『………あれ?どこへいったんだろう?音もしないし…』
しかし、教会は思った以上に広く、分かれ道もあり、私は少年の居場所が完全に分からない。
『………こっちかな…?』
私が適当に進んでいると、大きな広間のようなところが見えた。人のような影もあるので、おそらく少年だろう。私はほっとして足を進めようとすると…
「ギャァァァァァァ!!」
当然の悲鳴と何かが発泡したような音が聞こえ、私は思わず陰に身を隠した。そして様子を伺うと、大きな影がその場から離れたのが分かった。そして、何かがなにやら変な匂いと煙が辺りを漂う。最近かいでいなかったその匂いに私の体は震えた。間違いなくアクマだ。
「誰だ!!」
階段を駆け降りる音がして、女の人の声が辺りをこだました。私たちの他に人がいたようだ。煙でよく見えないが、襲われた人と知り合いらしい。その人の名前も呟いていたし。
『………やっぱりアクマの仕業か…。至急連絡する必要があるね。』
その前にあの女の人を連れてここから出ないと。この煙は人には毒だから。
しかし、その前に先程の少年が現れた。知り合いかな?そして少年は信じられないことを口にした。
「気をつけて。この死体のガスは有毒です。アクマに殺されている。」
確かにその少年の口からアクマという単語が聞き取れた。………あの少年…何者!?