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『Dグレ』みんながいるから戦場でも笑っていられる

第2章 新たな仲間


中は所々壊れかけていて、静まり返っていた。もうすぐ暗くなる。お化けよ来るなら来い!!………やっぱりきてほしくなぁい!!

『…………………!?』

ふと人の話す声が聞こえたような気がした。やはりこの教会、何かあるのかな?私が恐る恐る足を進めると、声がどんどん大きくなった。どうやら大きな物音と一緒にこちらへと向かってきているらしい。

『つっ、…捕まえるチャンス!?でも、アクマだったら………』

私は壁に身を隠し、様子を伺った。私が迷っている間にも、音はだんだん大きくなり、こちらへと近づいてくる。

『ええい!構ってられるか!!』

意を決して私は飛び出してそれを捕まえた。

「にゃふん!」

捕まえた…というより私に突っ込んできたそれはモフモフとした手触りだった。

『……猫?』

「にゃあ」

その猫は普通より大きくて、ちょっといじわるそうな顔をしていた。私は半分がっかりで半分ほっとしてその猫に微笑んだ。

『なんだ猫か。……しっかしキミ、なかなかなのお腹してるね。ふふっ、私の知り合いにもキミみたいなお腹している人いるんだけどさ…いい勝負なんじゃない?……と、飼い主さんはどこ?』

「にゃあ」

猫はお腹が減ったのか私に向かって鳴いた。私は猫ってリンゴ食べれるのかと悩んでいると、ふと疑問に思った。…あれ?あの大きな音ってこの猫が?それに人の声もしてたような……

「まぁーてぇぇぇぇぇ!!」

「きゃぁぁぁぁ!!」

低い声がし、目の前に白髪の老人がすごいスピードでこちらに向かっていた。今更逃げようにも無理だ。私は猫を抱きしめた。

「えっ!?ひ、人!?」

『食べないでぇぇぇぇぇ…………え?』

なんとそのお化けは喋ったのだ。私は恐る恐るお化けを見た。

『え?』

さらに驚いたのはお化けは老人ではなく、私とさほど変わらない少年だった。

「すっ、すみません!まさか人がいるなんて……大丈夫ですか?…あっ!!お前!」

少年が私が抱いている猫を指さして叫ぶ。彼の目的はこの子だったようだ。しかし、猫は彼の元へ行く前にすばやくすり抜け、逃げていってしまった。

「まぁぁてぇぇぇぇ!!」

そして少年も再び、彼を追いかけることになった。残された私はただ呆然とそれを眺めていた。

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