第2章 新たな仲間
『……えっと………ここか。』
私が所属するファインダーというものは、イノセンスによる奇怪が起きていると思われる場所に赴き調査活動を行わなければならないの。つまり最も死亡率が高い職域。危険だけど、私はイノセンス不適合者だから、みんなの役に立つためにはこうして自分自身の足を使わなければいけない。まあ、色んなところに行けるから結構気に入ってたりする。
今回、私に与えられた任務は二つ。私は今、最初の任務であるこの街へと足を踏み入れた。
『えっと……なになに?………人が消える教会?』
人が集まるところが教会というところなのに、消えてしまうとは不思議だ。私は早速街の人に声をかけた。
『すみません。教会ってどこですか?』
すると、果物屋のおばちゃんがギョとして私に言った。
「あんた教会に用があるのかい?やめときなって!悪いことは言わないよ。用事なら別の街の教会にしとくんだね。」
その他にもあの教会の噂を色々教えてくれた。既に使われていないのに夜になると物音がするとか、昔誰かが死んだ呪いだとか。………なにそれホラー!?
職業柄、摩訶不思議な所へ赴かなければいけないのだが、私は滅法弱かったりする。
『…………………………行くしかないか。ありがとうございます。』
私はリンゴをひとつ買い、おばちゃんにお礼を言って、その場をあとにした。
『…………それにしても暑いなぁ。脱いじゃおっと。』
街から少し距離があったため、私は少し疲れながらも教会に着いた。うえに着ていた服を脱ぎながら思った。ファインダーの服はマントとなっているため、防寒はできるのだが暑がりな私にとってどちらかというと防暖とかにしてほしかったと。
『よし!行っくぞー!』
今では使われていない廃墟の教会を見て、少々尻込みした私は元気よく中へと入った。