第3章 黒の教団壊滅事件
「…コムリン…アレンくんの対アクマ武器が損傷してるんだって。治してあげなさい」
『「え゛?」』
「……ケ…ガ?優先順位設定!アレンウォーカー重症ニヨリ、最優先ニ処置スベシ!!」
コムリンがアレンの足を掴む。
『アレン!』
「アレンヲ手術室ヘ連行ーーー!!」
「ギャァァァ!!なにあの入口!!」
アレンは手術室とかかれた、コムリンのお腹に引きずり込まれそうになっていた。
「さあ!リーバー班長!コムリンがエサに食いついているスキにリナリーとリオをこっちへ!」
「あんたどんだけ鬼畜なんだ!」
『アレン!!もう対アクマ武器でやっちゃえ!!』
「なっ!?」
「分かりました!もう痛いとか言ってられません!!」
アレンが発動させると、この前見た時と形が変わっていた。
「おお!!新しい対アクマ武器!!」
この状況だというのに、興奮した様子のリーバー班長。……この人もこの人だよなぁ。
「な、なんだよその目は……」
『………いーえ、別に。』
そのままジト目で班長を見ていると、アレンの様子がおかしいことに気づいた。
「ふにゅら?しびれるる」
『アレン!?』
はっと室長の方を見ると、なんと吹き矢を持っていた。
『嘘おおお!?』
リナリーも起きる気配が無い今、唯一の希望が潰えた。
「リオっ!?」
私はリナリーを少し離れたところに置いて、走り始めていた。そして、私は持っていた鉄の棒でコムリンの手を叩き折った。
『班長!!』
「リォ……」
私はアレンを勢いよく引っ張り、班長に投げた。班長は無事アレンを受け止めた。
『ナイスキャッチ!!』
「リオッ!?」
「邪魔者ハ……排除スル!!」
コムリンは私に攻撃をしてきた。
「ぎゃぁぁぁ!!リオオオオ!」
私はそれをなんとか避けていくが、遠くでコムリンを作った元凶が叫んでいるのが聞こえた。
「コノ……チョコマカト…」
『うひゃぁぁ!!』
コムリンが大ぶりで助かった。動きがだいぶわかり易い。これが戦闘用に作られていたらと思うと、ゾッとする。このまま避け続けて、リナリーが目覚めるのを待ってれば……。しかし、そうもいかなかった。私が折ったはずの腕が動き出して私の足を掴んだのだ。私はコムリンから強く押されて、下へと落ちていく。
『嘘おおおおお!?』