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『Dグレ』みんながいるから戦場でも笑っていられる

第3章 黒の教団壊滅事件


そして時間が過ぎて、恐怖の事件が起きる30分前のこと。私はいつものように書類の整理をし、リナリーは休憩がてらコーヒーを持ってきてくれた。

「コーヒー飲む人ー」

「「はーい♡」」

コーヒーを飲みながら、今日も残業かとかこのまま眠れるなら一生起きれなくていいやなど口々に言い合った。

『なんか……昨日より凄くなってる…これ終わらないんじゃ……』

かく言う私もそのものすごい量に頭がクラクラしていた。期限が近づいている書類が山のようにあるのだ。書いても書いても終わらない。

「次から次へとくるからな。………諦めんなよ、多分終わるさ。」

お互いにお互いを励ましあっていた時、場違いなテンションの室長の声が聞こえた。

「おーい!みんな起きてるーーー?見てみて!」

室長の後ろには大きなロボットがいた。頭にはぼうしがのっている。

「じゃーん!我が科学班の救世主ことコムリンⅡでーす!!」

今日の大きな音はこれか。室長の話によると、これはもう1人の室長なのだと。

「これで仕事が楽になるぞー!」

「「室長ーー♡」」

みんな感激の涙を流して、室長に抱きついた。

『ロボットかー……ん?どうしたのリナリ…』

ロボットに感動して隅々まで眺めていると、やけにリナリーが私の袖を引っ張る。リナリーの方を見ると、コムリンがコーヒーが入ったカップを手にもっているところだった。

「……兄さん、コムリンってコーヒー飲むの?」

『………ぜ、全部飲んじゃってるけど……』

「え?やだなーいくら僕の分身と言ったって…………え?飲んだの?」

その途端ドンッとコムリンから音がし、煙が出た。

『リナリーっ!?』

コムリンが注射をリナリーに打ち、不意をつかれたリナリーがその場に倒れた。コムリンは狂ったようにしゃべり出した。

「この女は……エクソ…シスト。この女をマッチョに改良手術にすべし!」

この時私たちの頭の中に、マッチョになったリナリーが浮かんだ。

『………マッチョになっても可愛いかも』

「何言ってんだぁぁ!!リオ逃げるぞおおお!」

しかし悠長なことは言っていられなかった。コムリンが暴れだしたのだ。いち早く危険を察知したリーバー班長に連れられて、私はその場から逃走したのだった。
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