第3章 黒の教団壊滅事件
私の予想通り、今回の任務はあてが外れたというものだろう。怪奇現象の噂はただの噂だった。今日の朝に出て、帰ってこれたのはその夜だった。予想以上に早く帰れたので、私はみんなにお土産を買ってきた。
「おかえりリオ。早かったな。」
リーバー班長が朝よりげっそりして、迎えてくれた。
『ただいま班長。はいコレ、限定コーラと限定キャンディ。好きでしょ?』
「おー!!コレ、あそこしか売ってないんだよな!センキュー」
『室長は?』
「昼から篭って何かしてる。ったく、仕事ありあまってんのにあんの巻き毛!!」
『手伝うよ。数日任務入ってないし。タップもジョニーも仮眠とってるんでしょ?』
私は班長が座っている、長ソファの隣に座った。そして近くの書類を眺め、印を付ける。
「ああ。だが、仮眠じゃなくて睡眠だな。もうかれこれ4時間も寝てやがる。」
『…寝かせとこうよ班長。』
さすが不眠無休で働く人はいうことが違う。私からしてみれば4時間しかなんだけど。
『班長も少し休んだら?』
「いや、俺はもう巻き毛を連れ戻さねぇと…」
そういう班長もウトウトしている。これは過労で倒れそうだ。
「この…書類を…終わらせてから…」
最後まで言い終わらないうちに班長が私の方に倒れ込んで来た。
『わっ!?はんちょ……って、寝てる?』
班長は私の膝でいびきをかいていた。よほど疲れていたのだろう。というかこの人何徹してたんだろう。今までみないくらいクマがひどい。
『おつかれ班長。』
私は後ろにかけてあった毛布をとって、班長にかけた。そして再び書類にめを通していった。
「………ふぁ。ん?リオ。もう帰ってきたの?」
しばらくしてジョニーがアクビをしながら戻ってきた。
『お疲れ。イノセンス全然関係なかったよ。ただの噂だった。』
「そっかー。まぁ、無事に帰ってきてくれて何よりだ………」
ジョニーは何故か途中で言葉を切り、そのままどこかへ行ってしまった。……?どうしたんだろ?そしてしばらくして、タップが現れた。
「おーリオ。おかえり。さっきジョニーが顔真っ赤にして走ってたが何かあった……」
『ただいま。さあ?トイレでも我慢してたんじゃ……』
「なっ、ななななな…」
書類から顔を上げ、タップを見るともうすでにいなかった。………???