第2章 新たな仲間
『室長!だからいつも机を整理した方がいいって言ってるじゃない!私死ぬところだったじゃん!というか、私の留守電も聞いていなかったでしょ!』
「ごめんごめんご。リオが手伝ってくれるんだったら片付きそうなんだけどねぇ。」
『いーや!下手に手を出して怪物にでもなったら嫌だもの。』
「さすがの僕でもそんなのはないよー」
『…嘘っぽいなぁ』
「そうそう!リーバー班長が心配してたよ。行ってきてあげたら?」
気まずくなったのか、私を追い出す気満々の室長。私はふくれっ面でその場をあとにした。
「おーリオ。室長のせいで災難だったな」
『タップー!!』
科学班のところに行くと、タップがいた。私はなりふり構わず豊満なお腹に抱きついた。精神的疲労が大きいとき、私はいつもこのお腹で癒されるのだ。
「おー!リオか。おつかれー。怪我してねぇか?」
『班長…』
私はジト目で班長を見た。
「あー、悪かったって。そんな目で見るなよ。」
頭をポンッと叩く班長。
「班長に当たるなって。班長にも連絡を入れなかったお前にも非があるからな。」
…うっ。それを言われるとそうだ。
『……室長のばーか。』
「そうそう。そっちが正解」
タップが笑って私の頭を撫でた。
『なんかみんな一昨日よりもゲッソリしてない?』
「…あの巻き毛が逃げ出したからな」
なるほど。班長も大変だ。
『お疲れ様。はい、これ報告書。』
「おう。……お前の報告書は読みやすくて本当に助かる。」
ざっと私の報告書を読んで、リーバー班長がザップに手渡した。
『ビシバシ鍛えられたからね。』
最初の頃はそりゃあまあ何回書き直させられたか分かりませんもん。
「二つともアクマの仕業だったか。…最近多いな。お前も気をつけろよ」
『うん。』
「班長も室長もお前が任務中は気が気じゃないんだぜ?仕事も殆ど手がつかないって感じだしな。」
タップが嬉しいことを言ってくれる。
『本当!?タップも?』
「勿論。お前がいなきゃ徹夜増えちまうからな」
タップがにやりと笑う。私は任務外の時は暇つぶしに皆の手伝いをしていたのだ。しかし、そんなことを言われると……
『……今度から報酬貰うからね』
「げっ!?」
「確かにリオの働きぶりから言ってタダじゃなぁ。お前らはそれで給料貰ってるんだから。」
とリーバー班長。