第17章 また会いたいなぁ
「来たダスか、じゃあ時間になるまで適当に寛いでくれて良いダスよ」
「あぁ、ありがとう」
何故俺がデカパン博士の研究所に行かなくては行けないのには理由があった。それは転送機器がここにしか無いからだ。は携帯型情報機器があるから大丈夫だが俺はそれを持っていない。ん?だったら前のはどうやって来たか、だって?ただ転送するだけならデカパン研究所と松野家くらいの距離だったら別に家に居ても転送できるらしいのだが、今回は何か色々な装置を作ってみたらしく、俺と一緒にその装置も一緒に転送するらしい。その為には特殊な転送機器に入らなくてはいけないみたいだ。(その特殊な転送機器はデカパン研究所にしかない)
「良かったダス、ちゃんと家から上手く出れたようダスな」
「あぁ…上手く騙せて良かった」
コンビニに行くと言ったのは良かったが、優しい十四松が「お供しやすぜ!兄さん!」とパタパタと近づいて来た時はどうしようかと思ったぜ…。
何とか傷付けないような言葉を探して断ってから十四松に何か買ってくる約束をしてから頭を撫でて家を出て来た。(その会話を聞いていた他のブラザーに色々買い物を頼まれたが……、にはすまないが交換した時に頼んでおこう…。)
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「じゃあ、そろそろ準備をするダス。こっちに移動するダスよ」
「分かった」
デカパン博士に言われた通りについていくと、これを本当にデカパン博士が作ったのか?と疑いたくなるほど大規模な装置が目の前に現れた。
「すごいな、本当…。これが特殊な転送機器、というやつか?」
「ふふん!そうダス!じゃあ早速この装置の中に入って欲しいダス、転送する前に少し調節をするダス」
「ほぅ…了解したぜ」
見た事も無い凄い機械にドキドキしながら機械の中に置いてある椅子に座った。するとガラスが目の前に姿を現し俺は一つの空間に閉じ込められた。
ここは音も遮断するようでデカパン博士の話し声も助手のダヨーンの声も聞こえない。
「……待っていれば良いのか…?」
『そうダス!もう少しで転送開始するダスよ!』
「!?、び、びっくりした……、スピーカーがあったのか……」
突然聞こえたデカパン博士の声に俺は思わず驚きの声を上げた。少し待った後に
『もう時間ダスな!それじゃあ飛ばすダスよ!
3、2、1………ポチッとダス!』