第16章 また会えるかな?
どき どき どき
(うわぁあああーーー!!!もうちょっとで午前0時になる!心臓がうっさい………ッ一応頑張ってオシャレはしたけど…、カラ松、可愛いって思ってくれるかなぁ)
ガラケー(仮)をギュッと握りしめる。手汗が半端なくて軽くガラケー(仮)は湿ってしまっている。
現在、23時58分……。あと、2分。
時間になる前に最後の身嗜みのチェックをしておこうと座っているベッドの近くに置いていた鏡に手を伸ばす。
んー、もう少しコテで髪整えても良かったかなぁ。
とか髪を弄りながら思うけれど、もう時間だ。鏡を置いてガラケー(仮)を見つめる。
見つめて少し経った後にパッと画面がついて音声が流れて来た。
『様、お時間になります。私がカウントしている間は目を瞑っていて下さいね。
10秒前…9、8、7、6、5…………………』
(キターーーーーーーーーーッッ!!!)
私は言われた通りギュッと目を瞑った。
『3、2、1……では、時空へ飛ばします。
どうぞ、行ってらっしゃいませ。』
時空を超えると聞くと何かしら移動している時に風や衝撃を受けるものかと思って覚悟していたがそんな事はなく。
(……?目、開けても良いのかな?でも、まだついてなかったら…あ、でもガラケー(仮)の音声さんはカウントしている間って言ってたからもう開けても大丈夫なのか)
「………あっ!!?うわぁああ……えっ、と、…!」
「………久しぶりだな、」
目をゆっくり開けている時に、何か誰か目の前にいる?とは思ったが、完全に目を開けてその人物が誰か認識した瞬間リアルに目ん玉が飛び出るかと思った。
しゃがんでいる私に合わせてカラ松もしゃがんで目線を合わせてくれている。
会えた感動でめちゃくちゃ焦ってちゃんとした言語を発せない私を見て、クスクスと面白そうに笑っているカラ松。
「久しぶりだね……!じゃなくて、ち、ちょっとカラ松!まだカラ松と会う心の準備してなかったのに……目開けた瞬間いるんだもん、マジ目ん玉が飛び出るかと思った!」
「ふふ、すまん…!がずっと目を瞑っているからちょうど良いかと思ったんだ、驚いただろぉ?」
「驚いた…と、いうよりカッコよすぎて失神しそうになったんだけど……カラ松さんよぉ…!」
(あぁ…、本当にカラ松だ…。
めっちゃカッコ良い…セラヴィ…)